『原発事故と放射線のリスク学』 | 本だけ読んで暮らせたら

『原発事故と放射線のリスク学』

記事を書くのも久しぶり。
たしか本書は2カ月以上も前に読んだんだっけ・・・。

『原発事故と放射線のリスク学』  中西準子/著, 日本評論社(2014)


あれは確か,環境ホルモンやらダイオキシンの問題がまことしやかに世に流れ,マスコミとそれに踊らされた世間がアタフタしていたのも少しは落ち着いた頃のことだった。

化学物質が人体に及ぼす影響について,ファクト(事実)だけに基づいた分析を行い,健康へのリスクを定量化した 『環境リスク学』 という本を読んで,少しだが蒙を啓かされたのだった・・・。

その著者が中西博士。 かなり信頼の高い科学者。


そんな中西リスク学が,汚染された福島県浜通りの除染事業と住民の方々の帰還・移住問題に切り込んでいる。

この中西博士の提言によれば,除染事業の非効率性と住民の方々の帰還・移住問題が,現在の膠着状態を脱し,前進できるのではないかと思えてくる。

もっと,中西提言を大々的に広めてはどうなのだろう?と思った。


一方,過日読んだ 『リスクにあなたは騙される』 と本書を同時期に読んだからか? ヒトが冷静にリスクを判断できないのも,もっともかなと想いながら読んだ覚えがある・・・。