『歴史家が見る現代世界』
世界史の流れの大きなトレンドについて、世間の大部分の人の認識は同様のものだと思う。世界は混合し結合して行く・・・。百年、数百年のスパンを考えたとき、おそらくこの流れは不可逆だろう。
だから、グローバルな視野で歴史を捉える・・・トランス・ナショナルな考え・・・グローバル・ヒストリーを認識することが重要だ・・・と云う、この著者の主張は概ね頷ける。
そりゃ頷けるさ。大きな流れ・・・総論としては・・・当たり前のことを云ってるんだから。
だが,流れにはウネリがあり、そのウネリの振幅はプラス側にもマイナス側にも振れる。
現在、日本と中国との間に存在するマイナス側の大きな振幅を、どのようにニュートラルもしくはプラスの振幅に戻すことができるのか? マイナスの局所解に陥った(ように見える)ときにそこからどのように脱出するのか?
歴史家には、そういったことのヒントを示してもらいたいと期待するのだが・・・。
以前読んだ,入江本 ⇒ 『歴史を学ぶということ』