『ある日どこかで』 | 本だけ読んで暮らせたら

『ある日どこかで』

SOMEWHERE IN TIME (BID TIME RETURN) 1975
『ある日どこかで』  リチャード・マシスン/著、 尾之上浩司/訳、 創元推理文庫(2002)


『鞄図書館 2巻』 作中に出てきたとき、読みたいなと思って購入しておいた。


タイム・スリップもの。

タイム・スリップの方法については、他の同種の作品ではほとんど見たことのない独特の方法が用いられている。このタイム・スリップの仕方自体も物語に深く関係する。それが、タイム・スリップ・モノの成否を決めることにもなる。。。



脳腫瘍で余命半年を宣告された脚本家のリチャードは旅に出た。旅の途中、あるホテルで、75年前の女優の写真を見た。それ以来、その女優の虜となる・・・・・。


リチャードは時間を超える旅を試みる。。。

そして、75年前のそのホテルで女優エリーズと出会う。。。



いやいやいやいや、こりゃ、ラブ・ロマンス小説だぜ。

世界幻想文学大賞を受賞した作品ってことだったんで、もっとSFチック、ファンタジックなものを想像していた。もちろんそういった側面もあるが、ラブ・ストーリー要素がかなり強い。

だが、不思議と嫌いではない。

いや、正直言うと、結構イイ!

中二男子も初老男も、女性に対する願望はさして変わらんだろう、と思うと、この作品はある種、男の理想を描いている。

もしかして、女性の理想も??(それは無いか?)