『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 | 本だけ読んで暮らせたら

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

DO ANDROIDS DREAM OF ELECTRIC SHEEP ? (1968)



『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック/著、 浅倉 久志/訳、 ハヤカワ文庫(1977)


映画「ブレードランナー」の原作としてあまりにも有名な作品。


映画は何度も見た。お気に入りの一つ。映画の方が気に入りすぎていて、原作を読んでガッカリしないか心配だった。

通常は、後から映像化された方が気にいらなくて、原作本の方に肩入れしてしまうことが多い。

この作品は通常と逆のパターンになるのがイヤで、原作本には手を出さないでいた。


まァ~、映画と本は別モノとして観て、読めば、そんなに構えるほどのことではない。

この原作本、まァーまーな出来栄えといえる。


原作本では、人間とアンドロイドの相違はなにか? について、エモーショナルな観点を前面に出している。

読み物として、こういった観点に重心が寄るのは当然のことだろう。

今の時代だから、“当然”と思えるが、この本が上梓された1968年としてはこういった解釈の仕方は画期的だったのかもしれない!?

(なんせ、アポロ11号が月面着陸する前の年だもんなァ!)