「火山災害-人と火山との共存をめざして」
池谷浩/著、 中公新書
またもや新書版の啓蒙書を取り上げます。
職業柄、また、個人的な興味としても、ついつい、この手の自然災害や防災に関係するような本を読むことが多くなります。
いい訳は、ともかく・・・
この本は、『死都日本』という大傑作の巨大火山噴火フィクションを読んだ際(2005年2月2日の記事を御参照ください)に、サブ・テキスト的なつもりで読んだものです。
フィクションも良いけど、火山噴火とか火山災害とかに関して、普段我々が暮らしている現実世界での知識を遅ればせながらも仕入れておこう、と思ったのが動機です。
読んでみたところ、まー、つまらない。
簡潔な文章で、主旨も明確で、非常に判り易いとは思います。しかし、文章が硬い。話の展開も画一的です。
これまた職業柄、学会誌や「○○白書」なども時折読んだりするのですが、それらと同じような書きっぷりなのです。
“火山との共生のための方策を提言する”というような箇所も、全然具体性がなく、総論的で、いかにも役人が言いそうなことでした。
ん~、“御役所的文章”とでもいうのでしょうか、上手く伝えることが出来ませんが・・・、こういう本の書きっぷりは不思議と面白くないのです。
大抵の場合、知らないことが判るときというのは、ワクワクした感覚があるものなのですが、そういった感覚がほとんど出てきません。
『死都日本』という大傑作を読んだ後だということを差し引いても、つまらない本でした。
つまらない本の紹介というのは、読んで下さる方もつまらないのでしょうネ・・・きっと。
できるだけ、つまらない本の紹介は減らそうとは思うのですが、このブログは私のストレス解消でもありますので、愚痴もチラホラ・・・、そのへん、ご容赦を・・・