『本だけ読んで暮らせたら 2008年のお薦め本』
押し詰まってきましたね。
押し詰まってきたとはいえ、私の場合、いつもの休暇と大した違いはありません。チョット期間が長いですが。。。
年末年始くらい普段の休暇とは違った過ごし方もあろうかと思いますが、親元を離れてから季節ごとの行事をどんどん疎かにするようになってます。結婚して子供まで居るのに、こんなことでいいのだろうかと反省してます。でも、反省は3分もすると忘れてしまいます。
大掃除をするくらいなら、本を読み、WEBを覘いているほうがイイですね・・・・・(^-^)。
さて、過去3年間続けてきました年末恒例の(?)当ブログお薦め本の一斉処分。懲りもせず今年もやらせて頂きます。
『書名』 をクリックすると、過去記事に跳びます(amazonには跳びません)。
【ミステリーとか】
『フロスト気質』 、 『チャイルド44』 、 『ザ・ロード』 、 『20世紀の幽霊たち』 などのように、『このミス』やら『文春』のランキング では余り上位には入らなかったけど、私には面白いと思えた作品を挙げてみます。
私のお気に入りの現代ブリティッシュ・ミステリ・シリーズのうちの1つ。初老のダイヤモンド警視が主人公を勤める極めてオーソドックスな捜査もの。でも、そのオーソドックスさがいいんだよ。歳食うとシリーズものの安心感・安定感を求めたくなるんだ・・・(?)。
読む前は大した期待もしていなかったのに、読んでる最中に次々と秘孔を突いてくるもんだから・・・持ってかれました。
持ってかれたといえば、『クライマーズ・ハイ』 。 今更だけど、これも評判どおりの名作でしたねぇ。
■ 『真剣』
海外ミステリじゃないけど・・・。和物時代小説。新陰流の創始者、上泉伊勢守信綱の物語。主人公の信綱も、彼の周辺を固める漢達も、えらくカッチョエエ!
そうそう、時代小説なら、荒山徹の 『柳生陰陽剣』 と 『柳生薔薇剣』 も良かったです!おバカ小説で。
■ 『路上の事件』
昨年出版された作品で、読んだ時期も2月と、かなり前だけど、こいつはかなりイイ。10カ月も前に読んだ作品の中身をいまだに覚えているって事自体が、この作品が只物じゃなかったってことを裏付けている。
本格っぽいミステリでもあり、ハードボイルドでもあり、青年の成長を追った青春小説でもある。
■ 『アシェンデン』
英国情報機関MI6の情報部員アシェンデンが見た、第一次世界大戦中のヨーロッパに生きる市井の人々の悲哀が描かれているように感じました。人間観察と人間理解に長けている人物=つまり優れた小説家は、優れたスパイになれるらしい。
【自然科学とか】
今年は自然科学系、ポピュラーサイエンスはあまり読んでいませんね。(*゚.゚)ゞ
挙げるとすれば、唯一、『生命とは何か』 。
古典中の古典です。人類必読です。死ぬまでに一度は読んでおくべき!(だと思います)
【歴史とか】
■今年は、 『列島創世記』 と 『縄文人追跡』 の2冊で、認知考古学というものの面白さを教えてもらいました。
■半藤一利氏による、勝海舟を肴にしたエッセイ 『それからの海舟』 もイイです。好きな海舟について、著者が勝手放題に描いているのが好感持てました。
【その他】
今年、自転車に乗り始めた私に最も影響を与えつつある本です。アホらしいことに真剣に取り組むマヌケな奴らってイカシテます!
凄い人がいるものです。こういう人間がいるということを知ると元気が出ます。
今現在、ガソリンなどの価格高騰騒ぎは鳴りを潜めていますが、夏場は大騒ぎでした。
本書を読んでしまった私は、この冬の石油商品価格の低下傾向・下げ止まりが、この先もトレンドであるなどという保障は無いのでは? はたまた、石油商品高騰の大きな流れは止められないのではないか? と考えてしまいます。今は、世界経済の低迷による例外的な需要低下にすぎないのではないかと思うのです。世界経済がこのまま低迷していれば、ピーク・オイルも先延ばしにできるのかもしれないけど・・・。まァ、焼け石に水かもしれませんけど・・・。
本書、ピーク・オイル後の世界を予想する警告の書であると共に、“脱石油社会の構築”という希望・チャンスを抱くことのできる内容でもあるような気がします。
■ 『思考の整理学』
“生理的な慣性”、“心理的な慣性”、という概念が新鮮でした。
以上が、私の散らかし放題の読書傾向を反映した、まったくもってトボケタお薦め本の一覧です。興味がありましたら、どうぞ記事を覗いてみて下さい。
今年1年、頻繁にこのブログにお越しいただきました皆様、たまたま覗いてくださった皆さま、ありがとうございました。来年も皆様が面白い本にめぐり合えますように。
良いお年をお迎え下さい。