『腕利き泥棒のためのアムステルダム・ガイド』 | 本だけ読んで暮らせたら

『腕利き泥棒のためのアムステルダム・ガイド』

THE GOOD THIEF'S GUIDE TO AMSTERDAM (2007)
『腕利き泥棒のためのアムステルダム・ガイド』  クリス・イーワン/著、 佐藤耕士/訳、 講談社文庫(2008)



ローレンス・ブロック が描く、バーニー・ローデンヴァーという泥棒の男が主人公を務めるコージー・ミステリ のシリーズがある。

主人公バーニーが、泥棒に入った先でいろいろなトラブルに遭遇してしまい、降りかかった火の粉を振り払うために特技を生かして謎を解明しなければならない・・・・・、というお決まりのパターンが確立されたシリーズである。


この作品『腕利き泥棒のためのアムステルダム・ガイド』を読んでいて最初に頭に浮かんだのが、その泥棒バーニー・シリーズだ。


この作品のクライマックスでは、主人公が関係者を一堂に集めて謎解きを披露する。まァー、昔から良くあるパターンを何の工夫も無く踏襲している。こういうのが好きな読者は、イヨッ!待ってました!! となるのだろうが、よほど画期的で唖然とさせてくれる謎解きならまだしも、これだけミステリ作品が巷に溢れていると、何処かで読んだ、見たというパターンがほとんどなので、私には通用しない(←偉そう)。


キャラも、プロットも、ユーモアも、全てがバーニー・シリーズには及ばない。