『ハイドゥナン 3&4』 | 本だけ読んで暮らせたら

『ハイドゥナン 3&4』


   
『ハイドゥナン 3』  『 ハイドゥナン 4』  藤崎 慎吾/著、 ハヤカワ文庫(2008)


1巻と2巻 を読んでから1ヶ月待った。この間、長かった~っ!


2巻の終わりでついに起こったキンバーライト噴火。3巻では、ついに琉球諸島のなかの1つの島が沈む。中国大陸、そしてアヤフヤな国境付近の魚釣島周辺を通り、琉球諸島の地下にまでプルームの上昇が認められる・・・。プルームやマグマの上昇が海底下のガスやハイドレートに達すれば、一気に琉球諸島は南西諸島海溝に沈むことになる。


マッドサイエンティスト達は、観測網を広げ、地下深部のプルーム・マグマ・断層活動を3次元で可視化し、リアルタイムでその状況を把握することに成功する。

しかし、南西諸島の地殻変動はますます活発化してゆく・・・。


与那国島、琉球諸島を救うため、大地の怒りを静めるために、伊波岳史(いは たけし)は<しんかいFD>に乗り込み6000mの深海へ向かう。そして後間柚(こしま ゆう)は、オナリ神として岳史を守りつつ、岳史の意識にシンクロして深海の「神」に祈る。


サイエンティフィックな1・2巻に対して、この3・4巻はファンタジックだった。チョイと私の趣味からは外れていったが・・・。あの二人の結末も、私としては気に入らなかった。

でも、生命とは?、生態系とは?、命の記憶とは?、生命圏における人の役割とは?・・・こういったことに関する著者の“意味付け”には新鮮さを感じた。