『こんな映画が、』
漫画家で書評家(?)の吉野朔実さんが綴ったシネマガイド。
この吉野さんという方は、本に対しても、映画にたいしても、実に嬉しそうに、楽しそうに語る。それを読んでいる当方としてもなんとなく楽しくなってくる。こういう書き方は、やはり才能の一種なんですかねぇ。
この本で採り上げている映画は、かなりマニアックなものもある。私などは観たことのない映画ばかりだった。
でも、吉野さんの描いたイラスト付きの紹介文を読んでいると観たくなる。
「トレインスポッティング」、「フラート」、「ガメラ3」、「ハズバンズ」、「プランケット&マクレーン」、・・・
特に「ハズバンズ」。これはDVDもしくはビデオを見つけ出してみようと密かに誓った。
紹介する映画に登場する人物たちのイラストがどれもイイ。
吉野さんが描く人物のイラストは、怒っている表情でも、悲しんでいる表情でも、何故かみんなすっ呆けているように見えちゃう。この画(絵)がホンといいんだナ~。イラスト中に書かれている手書き文字によるコメントがまたクスッと笑わせてくれる。
お薦めです。