『りかさん』
この本には、「りかさん」と「ミケルの庭」の2編の中編・短編小説が収められている。
「りかさん」は、 『からくり からくさ』 以前の物語。
「ミケルの庭」は、『からくり からくさ』 の後日談。
「りかさん」の冒頭で、『からくり からくさ』 に登場した蓉子とりかさんの出会いが描かれる。そして、蓉子とりかさんの出会いの切っ掛けとなった蓉子の祖母麻子さん、この3人と様々な人形を中心とした不思議ワールド・ストーリーが展開される。
「ミケルの庭」では、蓉子とその同居人兼友人の与希子、紀久、マーガレットの4人プラス1人の、『からくり からくさ』 後の様子を描いている。プラス1人がミケルである。
私個人の好みから云えば「りかさん」よりも「ミケルの庭」の方が面白かった。
「りかさん」の方は人形に焦点があたりすぎているような感じがした(このあたりは完全に好みの問題ではあるが・・・)。ただ、麻子さんの一言一言には重みがあって良かった・・・
「ミケルの庭」はもっと膨らませた物語が読みたい。続編できないかな??