『夜の物理学』
竹内 薫/著、 インデックス・コミュニケーションズ
先日、途中まで読んだ段階で、「イマイチかな~?」的なことを書いていたが、とんでもなかった。
この本、後ろに行くにしたがって、読み進むにつれて面白くなっていった。
最近はあまり宇宙論に興味はなかったが、それは“真っ当な宇宙論”に興味がなかったのであって、この本で語られる宇宙論や物理学にはかなりのキワモノが採り上げられていて面白かった。
全三章で構成される本書では、1章と2章が宇宙論や物理学の様々な学説が採り上げられる。その学説は定説とされるものだけではなく、未だ定説とは認められていない準定説や、オイオイ、って云いたくなる異端説まである。2章で紹介される学説は、かなりの部分が“異端説”だ。
そして、この本で最も面白かったのは、第3章の「科学者だって人間だもの」という部分。
古今東西の有名な、ということは一流の、物理学者たちの恋の話や趣味の話、ヒトトナリが語られる。
やっぱり、いつの世も一番面白いのは、“人間”ってことなのか!?