『数学入門』  | 本だけ読んで暮らせたら

『数学入門』 

  
数学入門  上・下  岩波新書 青版 396

 遠山 啓/著、岩波新書


ここ数日、我が家の本をどこに、どのように収納するか? を考えており、少しづつ整理しだしているが、トンと進まない。

そりゃそうだ。取り出してきた本を一冊一冊確認していたら、いくら時間があっても終わらない。でも、そんなことが割合と楽しい。

で、今日、本棚の一列から取り出した本がこれ。


私が持っている上巻は1980年発行の第30刷、下巻は1981年発行の第25刷。なんと380円だ。

最近の岩波新書の表紙はみんな赤色だが、この本の表紙は緑色。また、現在のようにカバーなどは付いていない。私が取り外したのではなく、最初からカバーなど付いていなかった。昔の岩波新書はそうだった(と思う)。

ページをめくる方向は通常とは逆だし、しかも横書き。数学に関連した本だから当然と言えば当然だが、縦書きの右開きの本が多い新書では、なんだか新鮮。


パラパラ中身をめくってみたが、例えば複素数の意味合いに関する説明の仕方などは現在と異なるところがあったりする。要するに説明の仕方が古い。現在はもっと判り易い説明の仕方をしている(はず)。・・・などと偉そうなことを云っても、この本すべてを完全に理解していたら、私はもっと違う職能を身に付けていた筈だ。たかが新書の数学本だが、それだって完全理解を目指し、実行するには相当な努力が必要だ。

それができなかったから、私はタダの人に終わったんだろう。


改めて読んでみる価値がありそうな本だ。死ぬまでに再び読むかどうかは別だが・・・

取り敢えずBook Off行きからは免除。